心と体を整える“登拝”のすすめ~三霊山に宿る力を感じて~

未分類

50代を迎えた今、これからの人生をどう過ごすか。そんな節目に、心と体を整える時間を持ちたくなりました。
私は登山を通じて自然に触れ、体を動かし、心のモヤモヤを手放す感覚を何度も味わってきました。
そんな登山の中でも、最近特に惹かれているのが神仏の祀られた山を登る「登拝」です。

今回は、神が宿る山・三霊山を中心に、「登拝」の魅力をご紹介します。
登山と信仰の交差点には、ただのレクリエーションでは得られない“深い癒し”があると感じています。


山岳信仰とは?自然の中に神を感じる文化

日本では古くから、山は神の宿る場所とされてきました。
山のふもとには神社が建てられ、修験道や祈りの道として多くの人々が山を登ってきた歴史があります。

「山そのものが神様」と考える自然信仰の文化。
霧に包まれた山頂、風の音、冷たい水、神社の鳥居……そのすべてが、目に見えない何かとつながっているような感覚を与えてくれます。

 私はもともと神社が好きでよく訪れていましたが、登山を通じてさらにつながりが信仰心が深くなったと感じています。


登拝とは?「祈りの登山」で心も整う

「登拝」とは、信仰心を持って山に登る行為のこと。
目的は体力づくりや絶景だけではなく、自分自身の願いと向き合ったり、感謝を捧げたりするための時間でもあります。

実際に登っている最中、ふとした瞬間に湧いてくるのが「ここまで歩いてこれたこと」への感謝や、「無になれる静けさ」の心地よさ。
特別な信仰がなくても、「祈るような気持ち」で自然と向き合うことで、自分の中の何かが整っていくのを感じます。


三霊山とは?日本を代表する“神の山”

日本には「三霊山」と呼ばれる、特に信仰の対象とされてきた山々があります。
それが、富士山・立山・白山の三つの霊山です。

◼ 富士山(ふじさん)

日本一高い山でありながら、全国各地で信仰を集める霊峰。
平安時代末期ごろに山頂に祠堂が建てられ、江戸時代には登拝が行われるようになりました。

ご来光も人気の富士山。日本一高い場所からを仰ぐ瞬間は、まさに「神々しい」という言葉がぴったりでしょう。

山の姿も存在感のある富士は遥拝としても人気ですが、登ってこそ感じる山の力と達成感を味わってもらいたいです。

◼ 立山(たてやま)

富山県にある立山は、浄土信仰と結びついた神秘的な山。
立山には地獄谷、極楽坂などの名称が残り、まるで死後の世界を体験するような巡礼の場とされていました。
心の迷いを浄化したいときに訪れたい場所です。

◼ 白山(はくさん)

石川県・岐阜県・福井県にまたがる白山は、白山比咩神(しらやまひめのかみ)を祀る神聖な山。
特に女性の守り神としても知られ、登ることで「内なる力」が呼び起こされるような気持ちになります。

花の百名山のひとつでもあり、シーズンに登るとたくさんの高山植物に出会える魅力もあります。


霊山で感じる“神の気配”と心のリセット

霊山に登ると、いつもと違う「空気の重み」を感じることがあります。
鳥居をくぐり、石段を登るたびに、自然と背筋が伸びていく。
そして、風の音に包まれながら歩く時間は、自分自身と向き合う「心の静寂」でもあります。

私はある霊山に登ったとき、山頂で泣きたくなるような気持ちになりました。
登頂の達成感というよりも、「ここまで来られた」ことへの感謝、そして自然の大きさの前で小さな自分を受け入れるような気持ち。
まさに“心が洗われる”体験でした。


登拝をライフスタイルに取り入れる

登拝は、特別な信仰がなくても始められます。
「山の中で静かに手を合わせる」「感謝の気持ちを込めて歩く」——それだけでも十分、心に響く時間になります。

ご紹介した三霊山はちょっとハードルが高くても、日本の山には神社やお寺にゆかりのある山はたくさんあります。

まずは訪れやすい山を登ってみてはどうでしょうか。
“心と体のメンテナンス登山”は、50代からの人生をより豊かにしてくれるはずです。


まとめ

霊山を登ることは、単なる登山ではありません。
自然と、そして自分自身と静かに向き合うための“心の旅”です。

体を動かしながら、心を整え、神聖な空気に触れる——そんな贅沢な時間を、ぜひあなたも体験してみてください。
次の登山旅は、神が宿る山へ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました